

「湿度が高いということは、肌が潤っているんじゃないの?」と思われるかもしれません。確かに冬の乾燥期に比べれば、空気中の水分は豊富です。しかし、この「過剰な湿気」こそが、大人の肌のサイクルを狂わせる落とし穴になります。
梅雨の時期、私たちの肌表面では、主に2つのトラブルが目に見えない速さで同時に進行しています。
① 湿気による「古い角質の居残り(角質肥厚)」
私たちの肌は、約28日間のサイクルで新しい細胞が生まれ、役目を終えた古い細胞が垢(あか)となって自然に剥がれ落ちる「ターンオーバー(肌の生まれ変わり)」を繰り返しています。これによって、常にみずみずしくキメの整った肌が保たれているのです。
しかし、梅雨時の高湿度の中に長時間さらされると、肌の表面にある本来剥がれ落ちるべき古い角質が、空気中の水分を吸って不必要に「ふやけて」しまいます。 ふやけた角質は糊(のり)のように肌表面にペタッとへばりつき、自然に剥がれ落ちることができなくなってしまいます。これが「古い角質の居残り(角質肥厚)」です。
居残った角質は厚く不均一な層となり、お肌のみずみずしい光の反射を遮ってしまいます。これが、肌がグレーっぽく、どんよりと曇って見える大きな原因の一つです。
② 気温上昇に伴う、過剰な皮脂の「酸化」
6月は、雨による湿気だけでなく、気温もグンと上昇する季節です。肌の皮脂腺は、気温が1度上がると皮脂の分泌量が約10%増えると言われています。 つまり、この時期の肌の上は、ただでさえ油分で溢れかえりやすい状態なのです。
さらに厄介なのは、ジメジメとした空気の中でこの過剰な皮脂が放置されると、空気中の酸素や紫外線と結びつき、またたく間に「酸化」してしまうということ。酸化した皮脂は、ドロドロとした黄色や黒っぽい「過酸化脂質」という物質に変化します。これが肌のトーンを暗く沈ませる「くすみ」を引き起こすだけでなく、毛穴を詰まらせ、大人のポツポツ肌荒れの原因にもなってしまいます。
「水分を含んでふやけ、居残ってしまった古い角質」と、「酸化してドロドロになった大人の皮脂」。 この2つが混ざり合って肌の表面を覆ってしまうと、肌のキメ(細かな凹凸)が乱れ、光をきれいに跳ね返すことができなくなります。これが、梅雨時に私たちが鏡を見てハッとする「どんよりくすみ」の正体なのです。




















