

そもそも、敏感肌とはどういう状態かご存知でしょうか。
健康な肌の表面は、ラップのように隙間なく角質細胞が並び、その上を「皮脂膜」という天然のクリームが覆っています。これが、外部の刺激(乾燥、花粉、雑菌など)を跳ね返し、内側の水分が蒸発するのを防ぐ「バリア機能」です。いわば、最強のガードマンが肌を守ってくれている状態ですね。
しかし、敏感肌の方の肌は、このガードマンが弱り、隙間だらけになっています。 例えるなら、「穴の開いた傘」をさしているようなもの。 雨(刺激)はどんどん入ってくるし、傘の内側(肌内部)はずぶ濡れになってしまいます。これが、あのピリピリ感や、終わりのない乾燥の正体です。
では、なぜ傘に穴が開いてしまうのでしょうか? 体質やストレス、季節の変わり目など様々な要因がありますが、研究家として最もお伝えしたい、現代人特有の大きな原因があります。
それが、「洗いすぎ」によるバリア破壊です。
あなたを傷つける「優しさ」の仮面
「私は敏感肌だから、肌に優しい弱酸性のフォームを使っています」 「摩擦が怖いから、クレンジングはオイルで浮かせています」
そうおっしゃる方は多いですし、私もかつてはそうでした。しかし、ここに大きな落とし穴があります。
市販されている多くの洗顔料やクレンジング剤には、汚れを素早く落とすために「合成界面活性剤」が使われています。これは、水と油を混ぜ合わせる強力な働きを持つ成分です。
メイク汚れや余分な皮脂(油)を水で洗い流すためには必要な成分なのですが、強力すぎるものは、肌にとって大切な「天然の保湿クリーム(皮脂膜)」や、角質細胞同士をつなぎ止めている「セメント(細胞間脂質)」まで、根こそぎ洗い流してしまうのです。
想像してみてください。 ただでさえ弱っている「穴の開いた傘」に向かって、毎日強力な洗剤をかけているような状況を。 ガードマンは瀕死の状態になり、バリア機能はさらに壊れ、肌は悲鳴を上げます。その悲鳴が、赤みやヒリヒリ感なのです。
「汚れは落としたい。でも、肌の潤いは守りたい」
この、一見すると矛盾する難題に直面し、私は途方に暮れました。 世の中にある「優しい洗顔料」は汚れが落ちきらずに肌荒れの原因になり、「よく落ちる洗顔料」は肌を乾燥させる。
「私の肌を救ってくれるものは、この世にないの?」
そんな絶望の中で、運命的な出会いを果たしたのが、古くて新しい洗浄剤、「石鹸」でした。それも、ただの石鹸ではありません。





















