固形石鹼で洗顔するメリット・デメリット!洗い方のポイントも

「スキンケアで一番大切なのは洗顔」ということは知っていても、売っている種類が多すぎて、どんな洗顔料を選んだら良いか分からない…という悩みはありませんか?

大きく分類しても、石鹸、洗顔フォーム(合成洗剤)の2つがあり、さらに液状のものや泡で出てくるポンプタイプまで様々なものが販売されています。

これほどたくさん洗顔の手段がある現在ですが、医学的な肌の専門家である皮膚科医が、敏感肌などの肌トラブルを抱えた患者の大部分におすすめしている洗顔方法があります。

それは昔ながらの”石鹸”での洗顔です。

今回の記事は、「固形石鹼で洗顔するメリット・デメリット」をテーマに解説します。

  • 肌が弱酸性だから洗顔料も弱酸性が良い
  • アルカリ性の石鹸は刺激が強くて肌がつっぱる
  • 汚れを落とすだけだから使い勝手が良ければいい

という勘違いをしている方にこそ読んでいただきたい内容になっています。

固形石鹼で洗顔するメリット

皮膚科医だけでなく、多くの美容家もおすすめする石鹸。
多くの人がイメージするのは昔ながらの四角い固形石鹸だと思います。
もちろん今も「牛乳石鹸 青箱」「マジックソープバー」などは根強い人気です。

また最近では、固形石鹸でありながら柔らかい「生せっけん/ハーバルフレッシュソープ」「ロゼット洗顔パスタ」など、乾燥や毛穴、敏感肌などの悩みを抱えている方に人気の美容固形石鹸も多く発売されています。

こうして石鹸と言えど様々なタイプが存在していますが、それらに共通する「石鹸で洗顔することでのメリット」は何でしょうか?

主なメリットを3つご紹介します。

① 洗浄力が高い

石鹸は必ず「アルカリ性」です。これは固形でも液状でも石鹸であれば必ず共通しています(弱酸性のものは合成洗剤)。

対して肌の汚れは「酸性」です。

古い皮脂などの酸性汚れを落とすには、アルカリ性を用いて中和させるのが最も短時間で高い洗浄力を期待できます。

弱酸性の洗顔フォーム(合成洗剤)でも落ちなくはないのですが、アルカリ性の石鹸よりも劣る為、洗顔時間が長くなってしまったり、そもそも落とし切れないなどの弊害が生まれやすくなります。

これが皮膚科医が、敏感肌の方にも石鹸での洗顔を薦める一番の理由でありメリットです。

肌のプロフェッショナルである彼らは、肌を健康に保つ為には、汚れの少ない清潔な状態を素早く作ることを何よりも優先するべきなのを良く知っているのです。

ちなみに余談ですが、インフルエンザウイルスに対する破壊実験で、合成界面活性剤を使っている洗顔フォームよりも、石鹸のほうがウイルスの破壊能力が100~1000倍も大きいという、当時話題になった研究結果もあります。

汚れの洗浄だけでなく、”除菌”も洗顔の大切な役割。ここでも石鹸はとても優れているのです。

② 肌に優しい

石鹸を使うと肌がつっぱる。皮脂の潤いバリアまで持っていかれてしまう。
こうしたイメージから「肌に刺激になる、痛める」と考えているなら、それは間違いです。

石鹸はむしろ合成界面活性剤よりも肌に優しい洗浄剤です。
例えば、洗顔後に洗浄成分がどのくらい肌に残留するのかでも大きな違いがあります。
石鹸で肌を洗浄すると、角質層はマイナスに電離します。石鹸分子もマイナスなので、反発しあって肌への吸着残留を起こしません。

対して、弱酸性の合成界面活性剤で洗浄すると、肌はプラスに電離します。磁石の要領で洗浄剤が肌に引き寄せられ、すすいでも洗浄成分が肌に残りやすいという状態になります。

汚れをしっかり落とせることで肌が一時的に突っ張ったり、皮脂が失われるのは一時的なものです。
肌が持っている能力・アルカリ中和能と共に、45分~120分ほどで元の皮脂状態に戻ります。

それよりも、油分を破壊する洗浄成分がいつまでも肌に残ってしまう、この危険な状態を作らないことを大切にするべきです。

「洗った後にすごく潤いがある」「まったく突っ張らない」などの、一時的な肌状態を優先し過ぎると、本当の優しさを見逃すことになります。

まずは洗顔本来の目的である「汚れを落とす」「肌をクリアな状態に戻す」が正しく行えるものかどうかを見極め、その上で保湿力などの優しさを求めることをおすすめします。

③ コスパがいい

石鹸は実は洗顔フォームよりもコスパが良いこともメリットとしてあげられます。
固形石鹸とポンプ式の洗顔料を比べてみるとわかりますが、固形石鹸ってなかなか無くならないですよね。
対して液体のポンプ式は1カ月程度で使い切る方が多いのではないでしょうか。
”1か月分”として販売されている量は、固形石鹸では100g前後が多く、液体石鹸では300gくらい(ほとんどが水分)が多いことからも、コスパの違いが良く分かります。

そしてここからが一番大切な部分。
液体石鹸や洗顔フォームよりも、固形石鹸のほうが汚れを落とし切る洗浄力が高いです。
つまり、固形石鹸は少ない使用量で多くの汚れを落とせる、コスパ最強の洗顔料ということ。
ちなみに、固形石鹸は出来上がる泡がキメ細かいという特徴も持っているので、それも毛穴などへの洗浄力の高さに貢献しています。

固形石鹼で洗顔するデメリット

ここまでスキンケアの観点から、石鹸に様々なメリットがあることをご案内しましたが、そんな石鹸にも弱点(デメリット)はあります。
私たち肌の専門家にとって、肌に良ければその他のデメリットは我慢して受け入れる!とシンプルに割り切れるのですが、暮らしの中でそうもいかない方もいらっしゃると思います。
メリットと同時にデメリットも知ることで、ご自身の暮らしに合ったものを無理なくお選びいただけるように、デメリットも知っておくと便利です。

① 泡立ちが良くない

多くの洗顔用石鹸は手で泡立てるだけでは上手く泡が作れないというデメリットがあり、泡立てネットを用いるものが多いため、これが億劫だという方も多くいらっしゃいます。
特に忙しい朝などは少しでも時間を短縮したいものです。
ただ、石鹸自体はキメ細かい泡が出来る性質を持っているので、一度泡立ててしまえば何とも言えない心地よい泡で摩擦を抑えた洗顔が出来ます。

時間を取るか、質を取るか。
悩ましいところですが、スキンケアの観点から言えば質を手放して欲しくないのが本音です。

② 石鹸に菌が繁殖しやすい

固形石鹸の代表的なデメリットとしてあげられるのは保管する際の衛生面。
石鹸を置いておくケースや台が濡れたままだと緑膿菌という細菌が繁殖します。
緑膿菌は乾燥に弱いので、水分が溜まりにくい台や、石鹸を小分けにして使うなどの対策である程度予防できます。
ただこの細菌は詰め替え用の液体ボトルなどでも繁殖することがあるので、石鹸だけのデメリットというわけでもありません。

③ 選べる種類が少ない

ドラッグストアなどで販売されている洗顔料は、ほとんどが合成洗剤(洗顔フォーム)です。
石鹸は販売数自体が圧倒的に少ないため、気軽に選べる環境がないのもデメリットです。
大手メーカーは、面倒だったり直後使用感に弱点があるものはマーケティングの問題から作りたがらないですからね…。
もっと石鹸の良さが広まって、色んな種類から自分の肌に合うものが簡単に見つかるような時代が来ると良いなと願ってます。

ルアンルアンの生せっけんがおすすめ

固形石鹼での正しい洗顔のやり方

1. 泡立てネットで泡立てる

手だけである程度泡立つ石鹸でも、必ず泡立てネットを使うのがおすすめ。
キメ細かく濃密な泡は、地肌を摩擦から守ってくれることでシミシワ予防に役立ちます。

2. 泡を乗せる順番は目もとを最後に

短時間でしっかり洗浄できるのが強みの固形石鹸なので、肌が薄い部分を最後にします。
肌が薄いのは目の周りと首です。
それ以外は大差ないので、毛穴汚れが気になる部分などから洗い始めると良いでしょう。

3. 肌をこすらず”揺らす”ように

ゴシゴシと表面を擦って刺激を与えるのは絶対ダメです(シミ・シワの原因)。ゆっくりと泡を押し込むように肌に押し当て、大きく手を動かして肌の深部を揺らすように動かしていきます。
物足りないかもしれませんが、朝晩2回洗顔している方ならこのくらいで丁度良いです。

4. 泡を乗せている時間は60秒まで!

泡パックをしても良いですが、60秒経ったらすすぎに進んでください。
どれだけ沢山の保湿成分が配合されている固形石鹸でも、長時間泡を乗せることで保湿力が上がるわけではありません。
特に敏感肌や乾燥肌の方は時間に注意してください。
ノーメイクで1日家で過ごした日などは、30秒程度でも充分です。

5. すすぎは最低30回

手でぬるま湯をすくって顔にやさしくかけます。これを最低でも30回です。慣れればあっという間に出来るようになります。
すすぎ残しがあると毛穴詰まりやニキビの原因になったりもするので要注意です。
固形石鹸は水ですすぐと界面活性作用を失う嬉しい性質を持っていますが、すすぎが少ないとその他の残留成分が肌に悪さをする可能性があります。
特に肌荒れしやすい方は、このすすぎを丁寧にすることがとても大切です。

ルアンルアンの生せっけんがおすすめ

固形石鹸でのスキンケアを始めてみたい方におすすめしているのが、ルアンルアンの「生せっけん」
固形石鹸でありながら柔らかいバターのような質感で、”生せっけん”のリーディングブランドとして15年以上根強い支持を受けている美容石鹸です。

合成界面活性剤などを使わない無添加製法で作られていることに加え、美容成分は主にタイのハーブエキスから採取したものを使用。
CICAグリチルリチン酸ジカリウムなど、最近人気の成分も15年以上前の発売開始時から配合しています。

また、容器がスティックのりのような形をしているのも便利です。
乾いた泡立てネットに擦り切るように使えば、緑膿菌が繁殖する心配も必要ありません。

エイジングケア用の洗顔石鹸として売られていますが、若い方にもおすすめの成分構成で、香りや泡立ちもとても良いため、一度使ってみることをおすすめします。

生せっけん スティック オリジナル

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大きな”スティックのり”みたいな「生せっけん」

固形石鹸でありながら柔らかいバターのような質感の美容石鹸。合成界面活性剤などを使わない無添加製法で作られていることに加え、美容成分は主にタイのハーブエキスから採取しています。

2種類のクレイ(ホワイトクレイ、ベントナイト)と、石鹸が液体になる寸前まで配合した美容液成分が「落とす」と「守る」を同時に叶える、自然由来の洗顔石鹸です。

→生せっけん 詳しくはこちら

固形石鹸で洗顔するメリット・デメリットをチェック

いかがでしたでしょうか。
最後にもう一度メリットとデメリットをおさらいしてみましょう。

<固形石鹸のメリット>

  • 洗浄力が高く、短時間で清潔な状態を作ることが出来る
  • 洗浄成分が残留しにくく、長い目で見ても肌に優しい
  • なかなか無くならないため、実はコスパに優れている

<固形石鹸のデメリット>

  • 泡立てネットを使わないと泡立たないものが多い
  • 濡れたままの保管だと菌が繁殖してしまう
  • ドラッグストアなどで売っている種類が少ない

こうしたメリットやデメリットをよく知った上で、ご自身の肌と暮らしに合ったものを正しくチョイスしてみてください。
まずは固形石鹸での洗顔をターンオーバー1~2回分の期間試してみることをおすすめします。


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