

夏の間の肌環境を振り返ってみてください。屋外に出れば強い紫外線とギラギラとした太陽の熱、吹き出す汗と皮脂。一歩室内に戻れば、エアコンによるカラカラに乾燥した冷気。私たちの肌は、一日のうちで何度も強烈なギャップに晒されています。
肌には、外部刺激から自らを守ろうとする防衛本能(バリア機能)が備わっています。強い紫外線や乾燥に晒されると、肌は「これ以上、内部の水分を逃がしてはいけない」「刺激を奥まで通してはいけない」と判断し、表面の角質をどんどん厚くしていきます。これが「角質肥厚(かくしつひこう)」と呼ばれる現象です。
本来であれば、古くなった不要な角質は「ターンオーバー(肌の生まれ変わり)」によって自然と剥がれ落ち、常に新しくやわらかな肌が表面に出てくる仕組みになっています。
しかし、ここで知っておいていただきたい重要な事実があります。
50代・60代のターンオーバーは「約90日」かかる
一般的なスキンケア本や情報誌では「ターンオーバーの周期は約28日(約1ヶ月)」と書かれていることがよくあります。ですが、これは主に20代前半までの理想的なサイクルです。
年齢を重ねるにつれて、肌の新陳代謝のスピードはゆるやかになります。特に50代・60代の大人肌においては、ひとつのサイクルが完了するまでに「約90日(約3ヶ月)」という長い時間が必要になります。
夏の始まり(6月頃)に受けたダメージによって厚くなった角質が、ターンオーバーの乱れや遅れによって排出されず、8月下旬の今、まさに肌表面に溜まりに溜まって固くなっている——。これが、今みなさんが感じているゴワつきやくすみの正体なのです。
90日かけてじっくりと生まれ変わる大人肌だからこそ、短期間で結果を求めて焦ったり、間違ったケアで傷つけたりすることは絶対に避けなければなりません。






















